古典に参加する
今回のゼミではあの有名な「源氏物語」の続きを考えよう!という内容でした
まず源氏物語は3部構成となっていて
【1部】
源氏の出生から、准太政天皇になるまで
【2部】
源氏の老いと死
【3部】
源氏の死後、次世代の息子たちや孫たちが宇治を中心に繰り広げる物語
という内容となっています!
ゼミの時間では続きを考えるため最も新しい3部の内容についてお話をしていただきました!
3部の内容は
光源氏と女三の宮の息子?柏木と女三の宮の息子?(まずここから複雑…。)である「薫」と、ある女性「浮舟」の恋愛についてでした!
薫との関係を断ち出家した浮舟と、また浮舟と話がしたい薫。
これはドラマのような話だなと思いました笑
そして話はハッピーエンドか?!バッドエンドか?!と気になるところで話は終わってしまいます
なんとも言えない気持ちになりました…
よく読んでいる小説や観るドラマはちゃんと終結まで描かれていることが多いため、何だか物足りないなと思ってしまいました
しかしどうやら当時、源氏物語を読んだ人たちも同じ気持ちの人が多かったようです笑
そんな薫と浮舟の関係がスッキリしないことを不満に思った読者がなんと続きを自らの想像で書いたそうです。
それが「山路の露」という作品です
なぜこのような作品を書いたのでしょうか?
僕自身の考えは「関係性に不満を持った読者は、書きたいという気持ちが強すぎたから」
というものでした
そして横山先生が理由としてこのようなものを挙げられていました!
挙げられていたのは
→浮舟を自分と重ね合わせていた紫式部
→救いを求めていた?
→紫式部を救いたい!
→山路の露を書いた
というようなものです
そして今回のグループワークのテーマとして
「3部の続編を書き継ぐならどのような作品にするのか」
というものが与えられました
僕たちのグループは、たけるくんと財前さんと1つ上の先輩の塔村さん、という4人1組のメンバーでした!
僕は、紫式部が自らを浮舟に置き換えて、助けを求めていたことからハッピーエンドにした方がよいという考えに至りました!
そして以下がグループ全体で考えた話の内容です!
浮舟が強い意志から薫に会えず(しかし気持ちは薫にあり)、もやもやと手習いをしていたところ、夢に小○小町のような人物が登場。現代的な恋愛価値観を浮舟に諭し、浮舟は薫に会うことを決断。そこにちょうど、以前から薫の手紙を預かり浮舟を読んでもらおうと薫からの手紙を浮舟に届けていた浮舟の弟が再登場。浮舟はこれは最後のチャンスだと感じ、薫に返事を書いた。するとそれを読んだ薫が浮舟に会いに来る。そして2人は互いの気持ちを確認し合う。
というように離れ離れになった2人は、最終的に結ばれるというハッピーエンドにしました!
最初は出家を進めたお坊さんが浮舟に、薫に会うように話をする。という内容でした
しかし「心が弱っていた浮舟に対し、出家を進めたお坊さん自身が出家を辞めさせるようなことは言わないだろう」
と考え、時を超えて「小○小町」 という人物を夢に登場させることにしました!
しかし横山先生から、その後の本当の話を教えていただきました
実際には浮舟はそのお坊さんから諭され、薫に会いに行った。という内容でした!
惜しかったです!
なんでお坊さんを選択肢から外したんだぁぁあ!という気持ちになりました笑
このように
「源氏物語」・絵巻は、読者や研究者、時代や絵師によって再生産される
ということを学ぶことができました
このような行為を横山先生は
古典に参加する
とおっしゃっていました
作者だけでなく、周囲の人々が作品を語り継ぎ、時代を超えて1つの作品を作る
そのストーリーに社会的状況が反映され、自らが影響を受けたことも反映される
これが古典に参加する行為であり、古典を学ぶことの良さなんだなと僕は感じました
そして最後にもう1度、「古典を学ぶとは?」という問いをかけられました
僕がこの数回に渡って古典に触れたことで考えたことは
価値観を広げる
ということなんじゃないかなということです!
とってもシンプルにまとめてしまいましたが、これは自分1人だけじゃ成すことは不可能だと思ったのでこの考えを出すことにしました!
様々な社会、その社会での規則、そこで生活を送る人々の考え、価値観。
それがあればあるほど自分自身の考えに深みを出すことができると思います
その材料の1つとしてあるのが「古典」なんだなと今回までのゼミを通して感じることができました!
またいつか古典に触れることがきたらいいなぁと思いますし、自分から触れていきたいなと思います!
end👋